【用語解説】自己資本
← 用語集に戻る
読み方:じこしほん
自己資本とは、企業が株主からの出資や、過去の利益の蓄積(内部留保)によって形成された、返済義務のない企業自身の資金を指します。貸借対照表の「純資産の部」に計上され、企業の財務基盤の安定性を示す重要な指標となります。これに対し、銀行からの借入金や社債など、返済義務のある資金は「他人資本(負債)」と呼ばれます。
自己資本比率(自己資本÷総資産)が高い企業は、他人資本への依存度が低く、財務的に安定していると評価されます。これは、景気変動や予期せぬ損失が発生した場合でも、負債の返済に窮するリスクが低いため、倒産しにくい体質であると言えます。
資金調達の観点からは、自己資本の充実度は、金融機関からの融資審査において非常に重視されます。自己資本が厚い企業ほど、信用力が高まり、より有利な条件で資金を調達しやすくなります。また、エクイティファイナンス(新株発行)による資金調達は、直接的に自己資本を増加させるため、企業の財務体質強化に直結します。