【用語解説】DSCR(債務返済能力)

← 用語集に戻る
読み方:ディーエスシーアール

DSCRとは、Debt Service Coverage Ratio(債務返済能力)の略で、事業が生み出すキャッシュフローが、借入金の元本返済と利息支払いの合計額(デットサービス)をどの程度カバーできるかを示す指標です。主に不動産投資やプロジェクトファイナンスなど、特定の事業のキャッシュフローを返済原資とする融資(ノンリコースローンなど)の審査において重要視されます。

計算式は以下の通りです。
DSCR=(純営業収益(NOI)÷年間デットサービス額)

ここで、純営業収益(NOI)とは、総収入から運営費用を差し引いたもので、減価償却費などの非現金支出は含みません。年間デットサービス額は、元本返済と利息支払いの合計額です。DSCRが1.0倍を下回ると、事業のキャッシュフローだけで借入金を返済できないことを意味し、リスクが高いと判断されます。通常、金融機関はDSCRが1.2倍以上など、一定の基準を設けて融資の可否を判断します。この指標は、事業の返済能力を客観的に評価するために不可欠です

INDEX