【用語解説】第三者割当増資

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読み方:だいさんしゃわりあてぞうし

第三者割当増資とは、企業が新株を発行し、特定の第三者(既存株主以外)に割り当てて資金を調達する方法です。この「特定の第三者」には、ベンチャーキャピタル(VC)、事業会社、特定の個人投資家などが含まれます。公募増資のように広く一般から株主を募るのではなく、交渉によって選ばれた相手に対してのみ新株を発行する点が特徴です。
第三者割当増資の主なメリットは、以下の通りです。

迅速な資金調達: 公募増資に比べて手続きが簡素で、短期間で資金を調達できます。
経営戦略上のメリット: 資金提供者(割当先)が、単なる資金だけでなく、経営ノウハウ、技術、販売チャネル、ブランド力などの「事業シナジー」をもたらす場合があり、企業価値向上に繋がります。
安定株主の確保: 友好的な第三者を株主とすることで、経営基盤の安定化に貢献する場合があります。

一方で、既存株主の持株比率が希薄化する可能性があることや、株価の公正な評価が求められるといった注意点もあります。特にスタートアップや成長企業が、事業拡大のためのパートナーシップを求める際に活用されることが多い資金調達手法です。

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