【用語解説】動産担保融資
← 用語集に戻る
読み方:どうさんたんぽゆうし
動産担保融資(ABL:Asset Based Lending)とは、企業が保有する売掛金、在庫、機械設備、原材料などの「動産」(形のある動く財産)を担保として、金融機関から資金を借り入れる融資形態です。これまでの不動産担保融資や保証人融資が中心だった日本において、中小企業や成長企業の資金調達手段として近年注目されています。企業の信用力だけでなく、担保となる動産の価値や、その動産が生み出すキャッシュフローに着目して評価が行われる点が特徴です。
ABLの主なメリットは以下の通りです。
・担保の多様化: 不動産を持たない企業でも、事業活動に不可欠な動産を有効活用して資金調達が可能です。
・資金調達の円滑化: 企業の信用力が必ずしも高くない場合でも、優良な動産があれば融資を受けやすくなります。
・オフバランス効果(一部): 売掛債権担保の場合、売却に近い形で資金調達を行うことで、貸借対照表の負債を軽減できるケースもあります。
担保評価が難しかったり、動産の種類によっては活用が難しい場合もありますが、事業の成長とともに変動する動産を担保とすることで、企業の資金ニーズに柔軟に対応できる可能性があります。