【用語解説】ベンチャーデット
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読み方:ベンチャーデット
ベンチャーデットとは、成長段階にあるベンチャー企業やスタートアップ企業向けの融資の一種です。通常の銀行融資では評価が難しい、まだ実績の少ないベンチャー企業に対して、エクイティ(株式)投資と並行して提供される負債性の資金調達手段です。ベンチャーキャピタル(VC)からのエクイティ投資と組み合わせて利用されることが多く、資金調達の多様性を高める目的があります。
ベンチャーデットの主な特徴は以下の通りです。
・株式の希薄化を回避: エクイティファイナンスと異なり、新株を発行しないため、既存株主の持株比率が薄まることを避けられます。
・迅速な資金調達: エクイティファイナンスのラウンドを待たずに資金調達できる場合があります。
・融資の条件: 通常の銀行融資よりもリスクが高いため、金利が高めに設定されたり、新株予約権(ワラント)が付けられたりするケースが多いです。これは、貸し手が株式上昇によるリターンも期待するためです。
・成長資金: 研究開発費や運転資金、設備投資など、事業拡大のための資金として利用されます。
ベンチャーデットは、エクイティ調達の間に発生する資金ギャップを埋める役割や、エクイティ投資後の企業価値を最大化するための補完的な資金源として有効です。