【用語解説】役員報酬
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読み方:やくいんほうしゅう
役員報酬とは、企業の役員(取締役、監査役など)に対して支払われる報酬のことです。これは、役員が会社の経営に携わることに対する対価であり、従業員に支払われる「給与」とは税法上や会計上の取り扱いが異なります。役員報酬の金額は、株主総会の決議で決定されることが一般的です。
役員報酬は、企業の費用として計上されますが、税法上の要件を満たさない場合、損金として認められず、法人税の負担が増える可能性があります。特に中小企業においては、役員報酬の設定が企業の資金繰りや利益、ひいては資金調達に大きな影響を与えることがあります。過度な役員報酬は、企業の利益を圧迫し、内部留保の減少や自己資本の蓄積を妨げる要因となります。
資金調達の観点からは、金融機関が企業の融資審査を行う際、役員報酬の水準を注視します。企業の規模や業績に比して不相当に高額な役員報酬は、資金繰りの悪化や利益計画の不透明さと見なされ、融資判断に不利に働く可能性があります。適切な役員報酬の設定は、企業の健全な経営と、円滑な資金調達の両面において重要です。