【用語解説】約束手形
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読み方:やくそくてがた
約束手形とは、手形を発行した人(振出人)が、手形に記載された期日(満期日)に、受取人に対して、手形に記載された金額を支払うことを約束する有価証券です。企業間の取引で、商品の代金やサービスの報酬として発行されることが多く、将来の特定の時点での支払いを約束する信用手段として利用されます。
約束手形が利用されることで、企業は以下のメリットを享受できます。
・支払いの猶予: 買掛金の支払いを手形によって一定期間猶予できるため、手元資金を温存し、資金繰りに余裕を持たせることができます。
・信用取引の拡大: 現金取引が困難な場合でも、手形を用いることで信用に基づいた取引が可能になります。
・資金調達手段: 受け取った手形(受取手形)を、満期日よりも前に金融機関に買い取ってもらう「手形割引」を利用することで、早期に現金化し、運転資金として利用できます。
しかし、約束手形には「不渡り」のリスクも伴います。これは、手形を発行した企業が満期日に支払いをできなくなることであり、不渡りが続くと信用を失い、金融機関との取引が停止されるなどの深刻な事態に陥る可能性があります。手形を利用する企業は、手形発行者の信用力を十分に確認し、手形の管理を徹底する必要があります。