【用語解説】ノンリコースローン
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読み方:ノンリコースローン
ノンリコースローンとは、「非遡及型融資」とも呼ばれ、借り手が返済不能になった場合でも、貸し手が返済を請求できる範囲が、特定の事業が生み出すキャッシュフローや、その事業に関連する特定の資産のみに限定される融資です。通常の融資(フルリコースローン)では、借り手が返済できなくなった場合、借り手(法人や個人)の持つ全ての資産や信用に基づいて返済が求められるのに対し、ノンリコースローンではそれが限定されます。
この融資形態は、主に不動産開発プロジェクト、インフラプロジェクト、あるいは特定の事業会社への資金供給など、プロジェクトファイナンスの分野で広く利用されます。借り手にとっては、万が一プロジェクトが失敗した場合でも、他の事業や資産に影響が及ばない(リスクが限定される)という大きなメリットがあります。貸し手である金融機関にとっては、プロジェクトの事業性や担保資産の価値、将来のキャッシュフローを厳しく評価し、プロジェクト自体から得られる収益を返済原資とすることになります。そのため、通常の融資よりも金利が高めに設定される傾向があります。