【用語解説】安定株主
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読み方:あんていかぶぬし
安定株主とは、企業の経営方針を支持し、短期的な株価変動に左右されずに、長期的に株式を保有し続ける株主のことを指します。主に、企業の創業者やその親族、取引先企業、主要な金融機関、従業員持株会、あるいは友好的な機関投資家などが該当します。彼らは、企業の経営の安定化に貢献し、敵対的買収から企業を守る役割を果たすことがあります。
安定株主の存在は、企業が長期的な視点に立って経営戦略を実行する上で非常に重要です。短期的な業績悪化や市場の変動によって株価が下落しても、安定株主が株式を売却しないことで、株価の過度な下落を防ぎ、経営陣が安心して事業に専念できる環境を提供します。
資金調達の観点からは、安定株主が多い企業は、経営基盤が安定していると見なされ、金融機関からの融資や新たな資金調達において有利に働くことがあります。また、増資を行う際にも、安定株主からの支援を得やすい傾向にあります。ただし、安定株主が経営に過度に介入することで、経営の柔軟性が失われるといったデメリットも指摘されることがあります。