【用語解説】ABS(資産担保証券)
← 用語集に戻る
読み方:エービーエス
ABSとは、Asset-Backed Securities(資産担保証券)の略で、企業や金融機関が保有する特定の資産(プールされた債権など)を裏付けとして発行される証券のことです。具体的には、住宅ローン債権、自動車ローン債権、クレジットカード債権、リース債権、売掛金債権など、キャッシュフローを生み出す様々な種類の資産が対象となります。
ABS発行のプロセスは、まず原資産保有者がこれらの資産を特別目的会社(SPC)に譲渡します。SPCは譲り受けた資産を担保として、投資家向けに証券(ABS)を発行し、資金を調達します。投資家は、これらの資産から得られるキャッシュフロー(返済金や利息など)を原資として、利息や元本の償還を受け取ります。企業はABSを発行することで、貸借対照表上の資産を現金化し、オフバランス化(資産をバランスシートから切り離す)することで、新たな資金を調達したり、財務体質を改善したりできます。投資家にとっては、多様な資産に分散投資できる機会となり、リスクとリターンを考慮した投資が可能です。